2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブロック共重合体を用いたウィルス状ナノ微粒子の作製と制御
Project/Area Number |
17681012
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藪 浩 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (40396255)
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Keywords | ブロック共重合体 / ナノ微粒子 / 自己組織化 / ウィルス状 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、異なる機能性高分子セグメントを持つブロック共重合体を用いて、我々が新規に開発した微粒子作製法(高分子の溶液に貧溶媒を加え、良溶媒を蒸発させる手法)を用いることでウイルス状の表面構造を持ったブロック共重合体微粒子の作製とその構造制御手法を確立することにある。 本年度の成果として、微粒子を作製するために好適な作製条件を検討し、再現良く微粒子を作製できる溶媒の組み合わせ、及び濃度条件を見いだした。作製条件の濃度および加える貧溶媒の量を変化させることにより、微粒子の粒径を数十nm〜数μmまで制御できることを見いだし、報告した(Chaos 15(4),0470505(2005))。 モデルブロック共重合体であるポリ(スチレン-b-イソプレン)から微粒子を作製し、ラメラ状の相分離構造を形成出来ること、その鎖長を変化させることによって層の厚みを自在に制御することが可能であることを見いだし、報告した(Adv. Mater.17(17),2062-2065(2005))。さらにジブロック共重合体の片方を親水性の高分子セグメントに変えたところ、中空状の構造が形成されていること、カチオン性、アニオン性どちらの場合でも中空構造であることを見いだし、報告した(Int. J. Nanosci.(2006)in press)。 現在は疎水性の生分解性セグメントを持つブロック共重合体の合成を行っており、メチル基末端を持つポリエチレングリコールとポリεカプロラクトンのブロック共重合体の合成に成功しており、微粒子が作製できることを見いだしている。
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