2005 Fiscal Year Annual Research Report
モザンビークの脱植民地化過程が周辺諸国に与えた影響に関する研究
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17681028
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
舩田クラーセン さやか 東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (70376812)
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Keywords | アフリカにおける脱植民地化 / 冷戦史(60年代〜70年代) / 南東部アフリカ地域 / モザンビーク / 解放闘争 / ポルトガル植民地領 / 英国植民地領 / イスラーム化 |
Research Abstract |
本年は、 (1)研究基盤を整えるためのPCや図書の購入を行った他、海外において次の(2)(3)(4)の調査を実施した。 (2)モザンビーク北部及びその隣接国であるタンザニア(首都及びザンジバル)における基礎調査(先行研究収集と調査許可書申請、聞き取り調査) (3)モザンビークの旧宗主国であるポルトガルの外交資料館及び国立文書館における外交文書・植民地行政文書・警察文書等のアーカイブ調査。 (4)タンザニアの旧宗主国である英国の国立公文書館で研究対象時期(60年代〜70年代)の政府文書資料の収集。特に、タンガニーカ、ザンジバルの植民地文書、 駐モザンビーク英国大使館の文書を収集した。 現在、(2)の調査結果について、研究ノートを執筆中である。(2)の成果を踏まえ、タンザニア南部およびモザンビーク北部でのタンザニアへの元出稼ぎ者への聞き取り調査を実施する予定である。 (3)については、デジタルカメラの使用が認められなかったため、持参したPCに約500枚分の文書を記録した。この記録については、既に印刷、製本を完了した。 (4)については、デジタルカメラの使用が認められたため、必要文書をデジタルで記録したほか、各ファイルの概要を大まかに文章化して整理した。約2500枚分の文書の記録を終え、現在印刷・製本中である。 以上から分かるとおり、2005年度予定していた調査研究のほぼすべてを完了することができた。課題としては、(1)(2)のダルエスサラーム、ザンジバルにおける文献調査の継続、(2)(3)の外交文書収集が若干不足している点、(2)(3)と(4)に関する調査成果の発表があげられる。これらの点については、次年度及び最終年度に解消したいと考えている。研究代表者にとって、初めての調査先となったタンザニア、ザンジバル、英国、ポルトガル外交資料館において、基礎的調査が順調に進み、次の課題が明確になったことは大きな収穫であった。なお、本年度は調査に力点をおいたため、業績が少ない点を付記する。
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Research Products
(1 results)