2005 Fiscal Year Annual Research Report
社会福祉総合相談支援システムの実用化に向けた実践研究
Project/Area Number |
17683005
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Research Institution | Den-en Chofu University |
Principal Investigator |
村井 祐一 田園調布学園大学, 人間福祉学部, 助教授 (90290006)
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Keywords | 福祉総合相談 / 福祉相談 / 総合相談支援システム / 実用化 / 個人情報保護 / 匿名化 |
Research Abstract |
福祉相談を行っている2つの現場の相談援助に対する業務分析から、社会福祉総合相談は大きく分けて2種類に分類されるとの仮説に至った。1つは制度やサービスの紹介だけで解決するタイプ、もう1つは継続性を持ったモニタリング重視の相談である。 継続性を持つ相談の場合、過去の相談の流れを素早く抽出し、今回の相談との整合性を図る必要があることがわかったため、相談者の特定が可能な場合は、これまでの相談内容を素早く抽出し、過去の相談と支援の流れが素早く確認できる仕組みが必要なこともわかった。 以上の事をふまえ、福祉相談に求められる基本的な機能を持つ相談記録システムを開発し、システムの評価を行った。 また、システムの高度化をめざすため、相談現場からの事例収集を行い、30件ほどの実際の相談事例の収集と対応に関する分析を開始した。 なお、福祉相談は相談ケースの再利用性を担保する場合、個人情報保護と匿名化に関する配慮が必要なため、個人情報保護のあり方と匿名化に関する検討も行った。 平成17年度の主な活動と実績を以下に示す。 1.システムの評価 総合相談支援システムのプロトタイプを開発し、福祉現場で実際に相談援助を行っている2名の相談援助者にシステムの評価を行ってもらった。そこで得られたし意見をもとにいくつかのシステムの傷害やユーザーインターフェースの修正をおこない基本システムを完成させた。 2.相談事例の収集と支援の標準化 福祉相談現場と契約を行い、実際に社会福祉現場に寄せられた福祉相談事例を30ケース収集して相談から支援までの流れと、継続相談などの対応方法について分析し、相談のモデル化を行った。 3.個人情報の保護と匿名化に関する検討 相談支援で利用したケース情報の再利用性を高めるためには、個人情報保護と匿名化に関する配慮が必要不可欠であることが判明したため具体的な対応方法について検討した。 4.次年度に向けた準備 18年度に現場で実際に運用テストを行う契約を結んだため、現場で利用するための運用マニュアルと活用マニュアルの作成を行った。
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Research Products
(2 results)