2007 Fiscal Year Annual Research Report
軟X線フーリエ変換ホログラフィによるナノ微細構造観察手法の確立
Project/Area Number |
17684030
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
錦野 将元 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (70370450)
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Keywords | 軟X線レーザー / フーリエ変換ホログラフィ / フレネルゾーンプレート |
Research Abstract |
高空間分解能で観察でき深さ方向の情報も記録できることがら生物試料の観察の分野において開発が期待されているX線ホログラフィに関して、空間完全コヒーレント軟X線レーザーと軟X線用フレネルゾーンプレートを用いて、超高空間分解能を持つフーリエ変換型X線ホログラフィ計測法を開発する。フーリエ変換ホログラフィの空間分解能はフレネルゾーンプレートの設計と光源であるX線レーザーの特性(発散角、空間コヒーレンス、フレネルゾーンプレートまでの距離)により決定される。本年度は、フレネルゾーンプレートを用いて生成させた参照光源サイズの評価を行い、その後、ワイヤーとテストパターンを使用したX線ホログラフィ計測実験を行った。フレネルゾーンプレートを用いたX線レーザーの集光実験では、回折限界値(約0.3ミクロン)の1.8倍程度の大きさ(約0.5ミクロン)まで集光したビーム径の計測に成功した。さらに微小集光が可能なフレネルゾーンプレート(理論回折限界値:66nm)を用いて、直径数ミクロンのワイヤーとサブミクロン幅のテストパターンのホログラム干渉像の取得を行い、解析を行った。これらの実験の成果に関して、日本物理学会、International symposium on laser-driven relativistic plasmasapplied for science, industry and medicine、及びレーザー学会において学会発表を行い、また、Japanese Journal of Applied Physics誌において成果の論文発表を行った。また、前年度行った高空間コヒーレントX線レーザーの高出力化に関して、Applied Optics誌において成果の論文発表を行った。
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