2005 Fiscal Year Annual Research Report
高密度ポリマーブラシ/無機微粒子複合系(準ソフト系)コロイド結晶の科学
Project/Area Number |
17685010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大野 工司 京都大学, 化学研究所, 助手 (00335217)
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Keywords | ポリマーブラシ / コロイド結晶 / リビングラジカル重合 / 微粒子 / 光学材料 |
Research Abstract |
高密度ポリマーブラシを有する微粒子の構造・物性科学的解析を行い、さらに、準ソフト系コロイド結晶を構築するための基礎技術の確立を目指すことを目的とした。 ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の濃厚ブラシを付与した単分散1生球状シリカ微粒子(PMMA-SiP)の動的光散乱測定により、そのPMMA鎖はコアの曲率の影響があるにも関わらず、オールトランス構造の完全伸びきり鎖に対して約50%も伸張していることが判明した。同様の分散液において、微粒子濃度の増加に伴い、分散液は、(無秩序)流体相から、結晶/流体2相共存領域を経て結晶相に転移した。これは、結晶を定義するための重要な規範の一つであるアルダー転移と呼ばれる現象が準ソフト系コロイド結晶にも存在することを示している。また、臨界結晶化濃度(φ_m)は、既知のソフト系(φ_m〜0.01)とハード系(φ_m〜0.5)コロイド結晶の中間値を示した。結晶を共焦点レーザースキャン顕微鏡(CLSM)観察したところPMMA-SiPが規則正しく結晶状に配列しており、粒子間距離は、グラフトポリマーの分子量によってnmからμmオーダーに達するまで制御できることが明らかとなった。CLSMを用いた3次元観察により、結晶構造はほぼ面心立方格子であることがわかった。 今後は、結晶化におけるグラフト鎖長、グラフト密度、粒径の影響を検討するともに、各種スペクトル測定、顕微鏡観察を行い結晶化過程の速度論的解析を行う。各種モノマーへの応用性を検討するとともに、架橋性モノマーの重合にも取り組みコロイド結晶を固定化することを試みる。
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Research Products
(1 results)