2006 Fiscal Year Annual Research Report
極性官能基を冠状配置したフラーレンの高効率合成と機能性ホスト分子としての応用
Project/Area Number |
17685013
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
磯部 寛之 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (30302805)
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Keywords | フラーレン / カーボンナノチューブ / 化学修飾 / 冠状配置 / 極性官能基 |
Research Abstract |
本研究は,高効率,高選択的な両親媒性フラーレン・炭素クラスターの合成法を利用し,効率的にフラーレン・炭素クラスター上に分子認識場を構築,ホスト分子として機能する分子を創出することを目的とするものである.この研究では、独自の反応開発によるホスト分子ライブラリの構築と、それらを利用したゲストのスクリーニング、さらには分子認識の情報増幅による機能化をおこなう.平成18年度中に巨大炭素クラスターのひとつであるカーボンナノチューブの新しい冠状官能基化手法を見いだし,19年度では繰り越し課題として,その合成化学的利用法について検討を進めた.その結果,巨大炭素クラスター上に連結部となる官能基を導入することで,固相合成担体として利用可能であるということを見いだした.この研究遂行においては,前年度合成法を確立した新規物質についての物性データ解析を行なったが,これまでに類似化合物が知られていないものであったために時間がかかった.なお,本研究遂行により,研究目的に記載の多様な官能基を冠状配置した新しい分子のライブラリの構築を行なうことができた.並行して遂行した平成19年度計画においても新しい化合物ライブラリをつくりだし,両研究を併せ多様な化合物群を入手可能とした既に申請済みの特許論文に追記事項として記載し,さらにこの知見を元にした新しい固相担体試剤の可能性が拓けた.予算執行は当初予定通りに進め,主に消耗品費として使用した.
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Research Products
(5 results)