2005 Fiscal Year Annual Research Report
SiCパワーデバイスの高温動作に向けたモデリング・回路設計・実装に関する研究
Project/Area Number |
17686024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
舟木 剛 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20263220)
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Keywords | SiC / パワーデバイス / モデリング / 高温動作 / 実装 / 回路シミュレーション / 素子特性 |
Research Abstract |
本研究を遂行するに当たりまず,研究協力者であるSiCED社のPeter Friedriches氏より,SiCショットキーバリアダイオード,および接合型FETのエンジニアリングサンプルデバイスの供給を受け,耐熱パッケージに素子実装した。なお,本研究で主眼をおいているSiCデバイスの高温動作を実現するには,耐熱パッケージへの実装が必須であるが,高温パッケージング技術は研究開発途上であり,日本国内には係る研究を行っている機関がないため,共同で研究を行っている米国アーカンソー大学において,申請者と共同でSiCデバイスのパッケージングを実施した。 つぎに,耐熱パッケージに実装した素子について,カーブトレーサーを用いて回路素子としての特性測定試験を実施した。また,高温電気炉を用いて広範囲にわたるSiCデバイスの温度特性を測定した。なお,通常の特性測定用冶具では,高温測定に供することができないため,高温測定用の測定冶具を新たに製作した。得られた特性測定実験結果を用いて,実験式を基にしたSiCデバイスのモデリングを行うために,従来のSiデバイスとの差異について評価をおこなった。デバイスの物理的動作を基にしたデバイスモデルの構築を行うため,SiCショットキーダイオードおよび接合型FETの電圧-電流特性,電圧-静電容量特性,さらに接合型FETのゲート閾値電圧の温度特性や,回路保護設計から重要な飽和領域についても実験的に検討を行った。これらの測定のため,LabViewを用いたPCベースの測定機器の制御システムを構築し,デバイスモデルの自動同定,パラメータ抽出方法について検討を行うと共に,回路解析結果と実験結果との比較検討を行なった。
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