2005 Fiscal Year Annual Research Report
往復逓倍変調を利用した波長多重光無線信号一括発生技術に関する研究
Project/Area Number |
17686032
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
川西 哲也 独立行政法人情報通信研究機構, 基礎先端部門・光情報技術グループ, 主任研究員 (40359063)
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Keywords | 光調 / ミリ波 / 多重 |
Research Abstract |
2つの光フィルタと1つの光位相変調器から構成される往復逓倍変調器を用いた複数チャネル同時光変調技術に関する研究を行った。往復逓倍変調器が所定の無線信号周波数と入力光波長の組み合わせに対して高効率で動作する。既存の往復逓倍変調器では動作可能な無線信号周波数は2つの光フィルタの間隔で決定されるが、光位相変調器に加える直流電圧を変化させることで微調整が可能である。これは、フィルタ間の往復にかかる時間を調整することで様々な無線周波数で動作可能となることを意味している。多波長成分の入力に対しては光フィルタが複数の反射帯域、透過帯域をもつものとすることで、一括信号生成が可能となる。各反射帯域がそれぞれ異なる反射点(群遅延特性)をもつようにすることで、波長成分ごとに異なる周波数の無線信号での変調が実現できる。往復逓倍変調器の大きな特徴である変調用電気信号周波数の低減効果(数GHz以下)により、複数の電気信号を一括して発生させる任意波形信号発生器が利用可能になると期待される。非常にシンプルな構成で、各波長成分をそれぞれ別の無線信号で同時に変調することが可能となる。17年度は同時変調の原理実証実験を行った。2組(計4個)の光フィルタを用いて、一つの往復逓倍変調器での複数チャネル同時変調に成功した。今後、多チャンネル化を目指し、変調特性の詳細評価を進める予定である。また、さらなる高速信号への対応も検討しており、今年度は160GHz信号の発生にも成功している。
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Research Products
(13 results)