2006 Fiscal Year Annual Research Report
土壌・地下水汚染の調査機能を有する多機能型コーン貫入試験機の開発
Project/Area Number |
17686042
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小林 泰三 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 助教 (10380578)
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Keywords | 地盤調査 / サウンディング / コーン貫入試験 / 原位置試験 / 土壌・地下水汚染 / 強度定数 / 透水係数 / 地盤工学 |
Research Abstract |
本研究は、地盤の力学的評価と環境評価を同時にかつ簡便に行える多機能型コーン貫入試験機の開発を目指すものである。本年度は、以下の二項目に関する研究を重点的に行った。 1)揚水型コーン貫入試験プローブの試作と改良 コーンのロッド部に取水口を設け、そこから地下水を揚水し、揚水中の水圧と流量を計測できるコーン貫入試験機の試作機を作製し、室内試験と通してその機能評価を行った。また、取水口の目詰まりを防ぐため二重管タイプのプローブを試作し、現場試験への適用性を高める工夫を行った。室内実験の結果、計測データである流量Qと水圧Δh(ただし、揚水前との差を水頭標記したもの)の比(Q/Δh)が透水係数に比例することが確認された。すなわち、事前にその比例定数(本研究では、これをキャリブレーション係数と呼び、αとする)を求めておくことで、得られたデータ比にαを乗ずること直ちに透水係数が推定できることになる。このキャリブレーション係数は、プローブの幾何学条件によって決定するものであり、理論計算によって事前に求めることができることも判明し、その具体的な値を示すことができた。 2)側圧計測機能を有するコーン貫入試験プローブの試作 従来型の先端抵抗、周面摩擦力計測に加えて、側圧(プローブに作用する水平応力)を計測できるプローブを開発し、これを用いて地盤の内部摩擦角を同定する手法を提案した。また、同装置を用いた室内模型実験を実施し、その適用性を確認することができた。
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