2005 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー削減を目指した炭材複合ブリケット最適設計のための反応・伝熱解析モデル
Project/Area Number |
17686064
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西岡 浩樹 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (80294891)
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Keywords | 炭材内装法 / 炭材内装ブリケット / 還元鉄製造 / 数学モデル / 還元反応 / ガス化反応 / Navier-Stokesの式 / 伝熱 |
Research Abstract |
炭材内装法は、鉄鉱石粉と石炭粉を混合し塊成化した炭材内装ブリケット(以下CCBと略記)を高温炉内で数分間加熱処理するだけで還元鉄が製造可能という画期的なプロセスである。従来、簡単なモデルは提唱されているが、反応の複雑さや計算時間の問題などから大規模な数学モデルが構築されるには至っておらず、実現象との対応が十分ではない。そこで本年度は、反応・伝熱・拡散・流動を考慮した詳細なモデルを構築し、実験結果と比較、検討を行った。 数学モデルでは、CCB内で生起する主要な反応・ガスの流動・伝熱および拡散現象を考慮した。反応としては、炭材のガス化反応およびCOによる酸化鉄の還元反応を考慮した。各反応の反応速度はアレニウス型とし、活性化エネルギーは文献値を使用、頻度因子はパラメーターとして扱った。粒子内物質移動に関しては気体の連続の式、Navier-Stokesの式を基礎式とした。各収支式はコントロールボリューム法を用いて離散化し、解法にはSOR法を採用した。Navier-Stokesの式の解法にはMAC法を使用した。拡散係数、熱伝導率などの物性値は測定結果に基づき、反応率および温度の関数として与えた。直径14mmの球を想定し、条件を設定した。計算格子には球座標系1次元等間隔格子を使用した。N_2ガス雰囲気、ガス流量3.33×10^<-5>m^3/sとし、1000,1100,1200℃の各温度で解析を行った。各温度とも反応の極初期において解析値と測定値にわずかな差異が確認されるものの、両者は比較的良い一致を示した。反応開始直後の差違は、反応初期における炭材と酸化鉄の直接還元や、試料中に残留していた揮発分の影響であると考えられる。各温度における時間と中心温度の関係も還元率と同様、実験値と良い一致を示した。
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Research Products
(1 results)