2006 Fiscal Year Annual Research Report
CO2固定化のための石炭層CO2透過性に関する研究
Project/Area Number |
17686080
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 信介 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (30345920)
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Keywords | 低出力NMR / 高深度石炭層 / 石炭層メタン / 二酸化炭素固定化 / 石炭構造解析 |
Research Abstract |
高深度石炭層メタンの高効率採取および二酸化炭素の効率的固定化を目的として、本年度も昨年度同様にメタン採取およびCO_2固定化の最も重要なパラメーターとなる石炭コアサンプルの性状評価を行った。炭層毎に異なる石炭の性状および特性を把握するために複数個所の石炭コアサンプルを用いて、NMR解析試験を行うことにより、石炭構造の違いの評価を行なった。用いた石炭は、米国で産出された3種類で、産地によりその性状は大きく異なっており、コアサンプル表面状態、クラッキングの有無、石炭化度、色についても大きく異なっていた。本年度は、石炭コアサンプルを低出力NMR測定装置(300MHz)と水銀ポロシメーターを用いて細孔径分布測定を行い、両者の細孔径分布結果を比較することによりNMR測定方法の評価を行なった。NMR実験では水を10MPaの圧力で含浸させた石炭サンプルを用い、プロトンNMRシグナルより細孔径分布を測定し、水銀ポロシメーターの実験では、絶乾した石炭コアサンプルに水銀を注入することで細孔径分布の測定を行った。NMR測定結果と水銀ポロシメーターの測定結果は、既往の研究報告同様に良好に一致しており、昨年度の結果、(石炭コアサンプル内の水の吸着量と吸着特性)と併せて考慮すると、石炭層からの水の排出量が明らかになるとともに、石炭層内のメタンの吸着量が採掘現場で容易に測定可能になることが示唆され、さらに石炭層メタン産出の経済性評価が可能になるものと示唆された。
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