2006 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物の発生過程における自発的パターン形成現象の数理モデル化とその実験的検証
Project/Area Number |
17689009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三浦 岳 京都大学, 医学研究科, 助手 (10324617)
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Keywords | パターン形成 / 数理モデル / 発生 / 頭蓋骨 / 四肢 / 肺 |
Research Abstract |
肺の枝分れ構造の形成に関しては、in vitroの系の数理的なモデル化に関して、かねてから共同研究を行っていたHeidelberg大学のDirk Hartmann氏と共著で論文を2編出版した.また、ニワトリ肺の形態的な特徴に注目し、数理モデルから2種類の作業仮説を引き出し、これらのうちのどちらがより確からしいのか、実験的な検証を行っている最中である.また、肺の枝分れ構造の形成のモデル化に関してreview articleの執筆依頼を受け、現在投稿中である. 頭蓋骨の縫合線の湾曲形成に関しては、ほぼモデル化の作業は終了し、実験的検証を行っている.具体的には、モデルで想定される分子(FGF2,FGG18,BMP4,RUNX2,TWIST,Noggin)の実際の局在や挙動をみたり、μCTを用いて頭蓋骨の形態変化の経時変化を計測し、モデルから得られる挙動と一致するかどうかの確認を行ったりしている.これらのデータがまとまり次第、投稿予定である. 四肢のパターン形成に関しては、inhibitor分子の候補としてBMP4を取り上げ、activator分子との相互作用を実験的に検索している。また、activator分子とinhibitor分子のの拡散係数の差を可視化する技術を開発中である.
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Research Products
(3 results)