2006 Fiscal Year Annual Research Report
ギラン・バレー症候群由来のモノクローナル抗ガングリオシド抗体の作成と遺伝子解析
Project/Area Number |
17689028
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
小鷹 昌明 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50322409)
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Keywords | ギラン・バレー症候群 / 抗ガングリオシド抗体 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
Campylobacter jejuiリポオリゴ糖はヒト末梢神経GM1ガングリオシドと分子相同性を有し、IgG抗GM1抗体価が急性期のギラン・バレー症候群(GBS)患者血中に上昇する。軸索型GBSでは、抗GM1抗体だけでなく、IgG抗GM1b、抗GD1a、抗Ga1NAc-GD1a抗体が単独もしくは組み合わせで検出される。自己抗体は、高い親和性を獲得して病原性を発揮する。その分子基盤は、免疫グロブリン遺伝子の変異頻度が高いことにある。GBSとその亜型患者由来のモノクローナル抗ガングリオシド抗体を得て、その親和性を測定し、免疫グロブリン遺伝子の塩基配列を決定する。得られたモノクローナル抗体を用いて、標的分子(GM1、GM1b、GD1a、Ga1NAc-GD1a、GQ1b、GT1a)のヒト神経系における発現部位、細胞内局在をマッピングする。現在モノクローナル抗ガングリオシド抗体を精力的に作成している。 ガングリオシドとアフィニティーが強く、pathogenicな抗ガングリオシドIgG抗体を産生するB細胞クローンを単離する。インフォームドコンセントの得られた、ギラン・バレー症候群患者の末梢血B細胞からRNAを単離し、cDNAを合成する。そのcDNAをpFABsG3-sacBベクター(scFv :イムノグロブリン可変部鎖域)に組み込み、PCRにてイムノグロブリンheavy chainおよびlight chain遺伝子を増幅する。次いで、シャペロンベクターpCDFDuet-1-Smに移し、大腸菌TOP10F'にトランスフォーメーションする。インサートを有する大腸菌をアンピシリン寒天培地上で選択しする。それをさらに大腸菌XL-1 Blueにトランスフォーメーションし、ファージコートタンパクとscFvの融合タンパクを表面に発現したファージを産生させる。ガングリオシドGM1、GDla、GQlbを因相化したファルコンボトルにファージ(大腸菌の培養上清)入れ、八二ングにてガングリオシドと親和性のあるファージをスクリーニングする。現在、DNAの合成中である。
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Research Products
(6 results)