2005 Fiscal Year Annual Research Report
上気道における樹状細胞の粘膜免疫誘導機能の解析と経鼻DNAワクチンへの応用
Project/Area Number |
17689044
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
児玉 悟 大分大学, 医学部, 助手 (40325717)
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Keywords | 経鼻ワクチン / 樹状細胞 / CpG DNA / 粘膜免疫 / インフルエンザ菌 |
Research Abstract |
CpG DNAを用いた経鼻ワクチンによるP6特異的鼻咽腔粘膜免疫応答の誘導 CpGモチーフはTLR9のリガンドであり、免疫賦活作用を有している。今回、CpG DNAの粘膜アジュバントとしての有用性および経鼻ワクチンの効果について検討した。CpG DNAをマウスに経鼻的に反復投与し、局所および全身の組織学的変化について検討した。その結果、CpG DNAは炎症は惹起せず、経鼻ワクチンアジュバントとしての安全性が確認された(Laryngoscope 2006)。次にワクチン抗原としてインフルエンザ菌のP6外膜タンパクを用い、CpG1826とともに経鼻免疫を行なった。その結果、全身系IgGとともに上気道を中心に粘膜系IgAが誘導され、そのアジュバント活性はコレラトキシンと同程度であった。CpG DNAによりTh1型主体の免疫応答が誘導されるが、抗体産生に重要なTh2型免疫応答も誘導される。副作用もなく安全であり、粘膜アジュバントとして有用であることを明らかにした(Laryngoscope 2006)。 ヒト扁桃plasmacytoid樹状細胞によるCpG DNA刺激によるサイトカイン産生 ヒト扁桃よりセルソーターを用いてplasmacytoid樹状細胞を分離精製し、A/DタイプのCpG2216およびB/KタイプのCpG2006によりin vitroで刺激し、そのサイトカイン産生について検討した。その結果、CpG DNAの構造や塩基配列の違いから産生されるサイトカインが異なっており、扁桃においてもPDCにより免疫応答の微調整が行なわれていることが示唆された(口咽科2005)
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Research Products
(4 results)