2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17689055
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
重本 修伺 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (20294704)
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Keywords | 携帯型 / 6自由度顎運動測定器 / 口腔内センサ |
Research Abstract |
1.口腔内設置用センサの開発 携帯型6自由度顎運動測定器を開発するため,まず口腔内センサの開発を行った,従来の口腔外センサは,一次コイルセンサに0.28mH,二次コイルに0.8mHの空心コイルを三軸に組んだ三軸コイルで,仕上がり寸法は一辺が21mmの立方体で重さは約7.0gであった.口腔内センサの開発のため,さらなるセンサの小型・軽量化を目指し空心コイルに替えて一次コイルには0.15mH,二次コイルには28mHの既製フェライトコアコイルを採用した.開発した口腔内センサは仕上がり寸法は,9.5×9.5×7mmの直法体で重さは約1.5gであった,口腔内センサを使用することで睡眠時,大あくび,頬杖,片肘で横たわる,うつぶせ寝で読書時などこれまでの測定器では不可能であったり困難であった動作,姿勢での顎運動測定が可能となり興味深い結果が得られた.これらの結果については,四国歯学会雑誌に投稿し現在印刷中である(19巻・1号「口腔内センサによる6自由度顎運動測定に関する研究」). 2.測定システムの小型化 システム全体の小型化のためFUJITSU社製超小型フレックスボードの採用を予定していたが生産中止となったため新たに機種選定を行いorsys社製組込用小型DSPボード(120×67×20mm)を購入した.システムのデータ入出力部分が必要であり,購入したボードに拡張可能なAD/DAボード(SignalWare社製ORS-112)については,予算の関係で次年度購入を予定しているためシステムの小型化は、次年度での完成を目指すこととした. 3.補正方法の開発 円電流が作る磁束密度は第1種と第2種の完全楕円積分で正確に表すことができることを利用して二次コイルが検出する磁束密度から二次コイルの位置を理論的に補正する方法を開発した.口腔外3軸コイルシステムにこのアルゴリズムを採用することで操作性に優れた高精度6自由度顎運動測定器を実現できた(四国歯学会雑誌19巻・1号「三軸コイルを用いたチェアサイド用6自由度顎運動測定器の開発と応用」印刷中).これによって顎運動データの蓄積が容易になり近い将来顎運動データベースの構築が可能となると期待できる,今後は,購入した磁場に影響の少ない非金属で構成された3軸ポジショナ(エレナ電子社製ETP-31)を用いてフェライトコアコイルを採用した口腔内センサシステムについても理論的に補正できる方法を開発する. また,本研究の成果の一部は演者として第11回ICP(ギリシャ)「Utilities of Jaw Tracking Device in Six Degrees of Freedom Using Magnetic Field」および日本磁気歯科学会第5回国際インターネット会議(2006.3.1〜3.20)「Evaluation of an electromagnetic jaw tracking device using a pair of triaxial coils」にて報告した.
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