Research Abstract |
平成19年度は,(1)高精度な言語理解手法の検討,(2)家電操作に関する機種に依存しない統一的音声インタフェース,(3)音声カーナビゲーションに関する御認識に頑健な音声インタフェースの基礎整備を行った上で,これらを統合し,さらに雑談可能なシステムの構築を目指した。 (1)対話中にあいまいな単語や係りを発見した際に,そのあいまさを解決するためのリカバリ対話を行うためのアルゴリズムの検討を行った。これについては,人工知能学会,言語・音声処理と対話理解研究会にて報告している。また,それに付随して,ホテル検索ドメインにおいて,ユーザがシステムの動作状況を矛盾なくユニークに理解できるための,情報提示の方法についても検討を行った。 (2)平成18年度には,ビデオデッキにおけるインタフェースの機種独立性を示していたが,それに加え,HDD/DVDレコーダーに適用し,機種自体の種類を変えても,われわれが提案しているインタフェースの機種独立性が保たれていることを試した。また,効率的な操作方法の提供に関しても,操作回数の削減をしめし,本インタフェースの有効性を示した。この内容については,情報処理学会音声言語情報処理研究会にて報告している。 (3)より頑健な音声対話理解を目指すために,様々な検討を行った。特に,認識できる語彙をより細かくすることで,単語の一部だけは聞き取れたが,それ以外の部分は聞き取れないといった状況で,聞き取れた部分の情報を使って対話をよりスムーズに進める手法について検討を行った。 これら3つの基礎整備についてはある程度の成果を得たが,統合と雑談については評価まではまだできていないが,統合手法と雑談の実相手法についての検討を行った。
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