2005 Fiscal Year Annual Research Report
回転摩擦を用いた小型軽量ITS支援インタフェースデバイスの開発
Project/Area Number |
17700103
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂口 正道 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (60283727)
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Keywords | 知能ロボティクス / バーチャルリアリティ / 高度道路交通システム(ITS) / ユーザインターフェース / 触覚提示デバイス / 歩行支援システム |
Research Abstract |
近年,計測技術や情報技術が進歩し,自動車や歩行者の現在位置や地図情報等をリアルタイムで取得することが可能となり,これらの情報を用いた支援デバイスが開発されている.カーナビゲーションシステムや携帯電話による歩行者支援システムでは,主たる情報伝達手段として画像や音声が利用されている.しかしながら,画像や音声は人間に伝達できる情報密度が高く複雑であるため,運転や歩行と同時に理解しようとすると,注意力が低下する恐れがある.これに対し,触覚・力覚情報は,伝達可能な情報密度は低いが,直感的に理解し安いため,力触覚を用いた支援であれば,歩行中や運転中に安全に情報を伝達することができる可能性がある.そこで,本研究では力触覚の中でも特に回転摩擦に注目し,小型軽量なITS支援デバイスの開発を目的としている. 本年度の研究成果を以下にまとめる. (1)アクチュエータおよびセンサに,円筒形の回転子を取り付けた回転摩擦提示装置を開発した.円筒形回転子の上面または側面に触れることで,人間が回転による摩擦を知覚でき,これを方向誘導制御やITS支援に用いることができる. (2)回転子の回転速度をコンピュータを用いて制御することで,人間の回転速度の認知実験を行った. (3)目標方向とセンサの検出する現在の方向の差に基づき,回転子を速度制御することで,方向誘導実験を行った.回転摩擦を用いることで,方向誘導制御が可能であることを確認した. 以上の結果より,回転摩擦を用いたデバイスがITS支援に有効であることが示された.
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