2006 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実感のための写実的な陰影表現手法に関する研究
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17700112
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
神原 誠之 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (10346306)
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Keywords | 拡張現実感 / 光源環境推定 / シャドウレンダリング / ぼけ推定 / PSF |
Research Abstract |
本研究では、カメラで撮影した映像に仮想物体を合成するビデオシースルー型拡張現実感において、写実性の高い合成画像の生成を目的とした、実時間陰影表現手法を提案する。本年度は、合成画像の写実性を向上させるために、仮想環境と実環境の画質の一致に主眼を置き、手法の開発を行った。 拡張現実感のための画像合成においては,実画像と仮想物体の光学的整合性問題の解決は重要な課題であるとされている.特に実画像と仮想物体の画質の差はユーザに違和感を与える要因の一つである.そこで本年度は、カメラで実環境を撮影した際に生じるぼけを仮想物体に再現可能な画像合成手法を提案する.本手法はシーン中に配置された複数の画像マーカから実画像で生じる焦点外れによるぼけとモーションブラーを推定する.そして,推定したぼけを仮想物体に再現することで,実画像と仮想物体の画質の一致を図る.実験により提案手法によって合成された仮想物体と実画像を比較することで、写実性の向上が図れたことを確認した。 さらに、仮想物体に対するぼけの再現は,提案手法によって推定された情報をもとにグラフィックスハードウェアを用いたフィルタ処理として実現し高速化を行う手法を開発し適応した.具体的にはまず,仮に推定されたマーカ座標系におけるカメラの位置・姿勢を用いて仮想物体をテクスチャバッファに対して描画することで、実時間レンダリングを実現した。 本研究成果は、本年度開催された複合現実感国際会議IEEE and ACM Int.Sympo.on Mixed Augmented Reality(ISMAR 06)において、Best Student paper awardを受賞した。
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Research Products
(4 results)