Research Abstract |
平成17年度には,(1)研究代表者らが試作した物体表面反射特性サンプリング装置の改良,(2)効率よく高階調画像を取得する方法に関する研究,(3)サンプリング装置の校正に関する研究,(4)3次元形状測定に関する研究を行った. 装置の改良点としては,CMOSカメラから,発色性能の高いCCDカメラへの置き換えを進めたことと,カメラ数の増加を図った. 効率のよい高階調画像取得方式に関する研究としては,測光的な特性の校正がされているカメラについて,照明を明滅させながら取得した画像列から,高階調画像を作成する研究を行った.これを用いると,従来と比較して数倍程度の効率で高階調画像の取得が行える.この研究は,広島市立大学情報科学研究科修了生の修士論文になっている. サンプリング装置の校正に関しては,まず,ターンテーブル-カメラ系の外部校正に関して,複数の方法についてシミュレーションによる比較を行う研究する研究を行った.また,サンプリング装置で3次元形状測定を行う際に用いる光切断法において,ラインレーザ位置を校正し,より高い精度で形状測定を行う手法を開発した.これら2研究は,広島市立大学情報科学部卒業生の卒業論文になっている. 3次元形状測定に関する研究としては,単眼カメラと,ラインレーザのみを用いて,照射された一シーンの画像のみからレーザ平面の自己校正を行う手法を開発した.これにより,レーザ平面を動かしながら撮影した複数の画像のみから,3次元形状を測定することが可能である.この研究は,現在国際学会および国内査読付き会議に投稿中である. また,物体表面反射特性サンプリング装置による物体の形状および見えの測定と,測定結果を用いたイメージベーストレンダリングによる3次元CG生成法を,映像情報メディア学会誌に発表した.
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