2006 Fiscal Year Annual Research Report
表情と音声によるコミュニケーションロボットの感情表出に関する研究
Project/Area Number |
17700160
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
加納 政芳 中京大学, 生命システム工学部, 講師 (90387621)
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Keywords | コミュニケーションロボット / 感性ロボット / エンターテインメントロボット / 感情表出 / 表情表出 / ロボット・ヒューマンインタラクション / 恒等写像学習 / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
コミュニケーションロボットが感情を表出するための表情表出システムについて研究を行った.本年度は,以下の2点について研究を行った. 1)感情空間モデルによる表情の分類能についての考察 ロボットの口形状を表現するための自己組織化マップ(SOM)を導入したニューラルネットワークの恒等写像学習による感情空間の構築手法を提案した.SOMを用いて口形状の特徴を事前に抽出しておけば,ニューラルネットワークへの入力次元数を削減することができる.また,表情表出モデルを用いた表情生成時には,SOMを用いることによって表出可能な口形状を容易に取り出すことができる.実験では,既存手法による表情表出モデルと提案手法による表情の分類状態を比較し,基本感情の分布を調べることで,提案手法の有効性を考察した. 2)表情と音声の同時提示による感情伝達 本研究では,センテンス全体ではなく,一部分だけに対して感情的な音声になるように抑揚を変化させることを考える.これらの音声は,人の主観に合うように抑揚を変化させたものであり,あらかじめデータベースとして登録しておき,発話時に用いる.本稿では,ifbotの感情表出のために,このデータベースを利用した発話と表情を用いた感情表出を提案した.実験では,怒り,喜び,驚きについては,感情的な言葉を付加したほうが,感情を強く表しているという評価を,他方,悲しみについては,通常の場合のほうが悲しみの感情を強く表しているという評価を得た.これは,気分の高揚した感情と沈静した感情との違いであると考察できる.
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Research Products
(4 results)