2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17700164
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
兼岩 憲 国立情報学研究所, 情報学基礎研究系, 助手 (00342626)
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Keywords | 形式オントロジー / 矛盾要因 / 順序ソート論理 / 本質属性 |
Research Abstract |
人間が意図するように計算機が各データを処理するには、語彙や概念の意味定義が明示されてなければならない。それは通常、人手によって概念間の関係もしくは概念階層によるオントロジーとして記述される。そのようなオントロジーを扱うために、本研究では形式オントロジーと論理の方法論を融合した記述言語、意味論および推論体系の設計を行う。オントロジー記述言語に組み込む重要な要素として、本研究で扱う対象には、(i)2種類の矛盾要因(論理的と形式オントロジー的)、(ii)矛盾要因とオントロジー記述に関する言語の構文と意味論、および(iii)記述されたオントロジーが整合的かどうか判定するアルゴリズム、が挙げられる。 本年度は、既存のオントロジー記述言語(OWLなど)を調査する一方で、本研究の特徴である形式オントロジーによる矛盾要因に関する分析と提案を行った。特に,形式オントロジーの属性分類に基づいて順序ソート論理を拡張する方法を提案した.順序ソート論理の拡張は,本質属性,非本質属性および非ソートに分類される概念を,タイプ(rigidソート),非rigidソートおよび単項述語によって区別している.さらに,この順序ソートを用いて,独立した複数の知識ベースを構築したとき,各知識ベースがrigidな属性情報を他の知識ベースから抽出できる推論(本質属性の導出と呼ぶ)を提案した.加えて,時間/状況/信念の依存性により非本質属性を細分化し,実体の可算性により非ソート属性の分類を行った.
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