2005 Fiscal Year Annual Research Report
IT化農業のための圃場情報の知的・集約的獲得に関する研究
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17700184
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
滝沢 穂高 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (40303705)
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Keywords | 情報 / ステレオカメラ / 農作物 / 圃場 / 3次元計測 / 時系列画像 / 生育状態 / 灌漑システム |
Research Abstract |
本研究では,主に以下の二つの項目について研究をすすめ,成果が得られたので報告する. (1)植物(農作物)の生育状態を把握するための重要な指標である3次元的特徴-高さ,幅,葉の面積-を観測する手法を開発した.本手法の最大の特徴は,2眼ステレオカメラを用いて対象植物を観測することによって,計測を自動的かつ非破壊的に行っている点である.本手法では,まずカラーのステレオ画像を得てから,エッジベースのステレオマッチング法を用いて対象植物の3次元情報を計算する.そのエッジ情報からドローネ三角形法を用いて物体の再構成図形をコンピュータ内に構築する.その再構成図形の高さ,幅,葉の面積を計測し,植物の生育状態を把握するための指標とする.本手法を複数の種類の植物に対して適用し,ほぼ正確に計測できることを確認した. (2)水不足による葉の萎縮(いわゆる葉が萎れる状態)をステレオ時系列画像から計測する手法を開発した.ステレオ画像から対象植物の葉の3次元情報を計測し,各葉の鉛直方向に対する角度を計測する.これを時系列に観測していき,葉の角度がある値より小さくなったら萎れた状態であると判断し,警告を発する.この手法は,自動的に灌漑を行うシステムと統合し,現在実地試験のための準備を行っているところである. 上記二つの研究を,英文論文誌1件,国内会議発表3件(予定2件含む),国際会議発表1件で発表した.
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