2005 Fiscal Year Annual Research Report
高次特異値分解に基づくテンソルデータの圧縮と類似検索に関する研究
Project/Area Number |
17700197
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 光平 九州大学, 芸術工学研究院, 助手 (70325570)
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Keywords | 高次得意値分解 / テンソル / 行列 / 同時低ランク近似 / 主成分分析 / 画像圧縮 / 画像認識 / クラスタリング |
Research Abstract |
情報センシング技術の高度化や計算機の性能向上を背景として,様々な多次元配列データすなわちテンソルデータの情報処理への要求が高まっている.本研究では,テンソルデータを効率的に扱うための基礎として,行列の特異値分解を一般のテンソルに拡張した高次特異値分解に基づくデータ圧縮及び検索手法の開発を目的として,平成17年度から平成19年度までの3年間にわたり,高次特異値分解の理論的解析及び実験による有効性の検証等に取り組むものである.以下に本年度の研究実績の概要を述べる. 本年度は,高次特異値分解の定式化と計算アルゴリズムの開発,圧縮率等の理論解析,実験による有効性の検証等を行なった.具体的には,高次特異値分解をテンソルデータの低ランク近似による復元誤差の最小化問題として定式化し,固有値問題に基づく直接解法を導出した.また,複数行列の同時低ランク近似と高次特異値分解の等価的関係性から,複数行列の同時低ランク近似問題の直接解法も導出した.更に,同問題の解析的アルゴリズムとして提案された従来手法の反例を実験的に示し,同時期に提案された複数の非反復アルゴリズムの等価性を示した. 実験による有効性の検証では,画像データベースの圧縮を例として,圧縮率と復元誤差の関係を求め,従来手法との比較により,提案手法の有効性を示した.また,カラー画像データベースの検索や顔画像による個人識別などの実験も行なった.各種テンソルデータの収集も継続して行なっている.
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Research Products
(6 results)