2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17700203
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
JUNG-PIL Shin 会津大学, コンピュータ理工学部, 助教授 (40315677)
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Keywords | 手書き風フォント / 漢字学習 / 筆書き / 署名照合 |
Research Abstract |
「ペンベース対話システムに関する研究」では(1)ユーザの個人性を反映した手書き風フォントを生成する。(2)漢字圏の小中学生、非漢字圏の人たち向けに、より効率的に短期間で書き順、書き方、意味を習得できるシステムを構築する。(3)筆書きにおいてよりリアルな効果を出すために、かすれを表現できるようにする。(4)オンライン署名照合において、偽造署名に対する頑強さと本人署名に対する柔軟さを兼ね備えた高精度の照合方法を実現することを目的とした。研究実績の概要は次のとおりである。かすれや筆先の回転を考慮した毛筆文字をコンピュータ上で表現を試みた。まず、ペンタブレットからX座標、Y座標、筆圧、傾き、高度を取得する。次に、ペンを置いたときの情報を元に筆モデルを生成する。次に、ペンを置いたときの傾きから毛先の初期方向を求め、筆の進行方向と逆の方向へ毛先を回転させる。この方法により、滑らかな曲線を描くようにし、実際の毛筆に近づける。最後に、筆の速さを計算し、筆から紙へ移る墨の量を調節し、かすれを実現する。これらの方法を用いることによって、筆の始点からの線が滑らかな曲線を描き、また、かすれを速度の速い箇所や"はね"、"はらい"で発生させることにできた。本研究の漢字学習システムでは閾値(文字修正を行う時の判定値)を使って漢字の修正および指導を行った。本システムではすべて修正、修正すべきストロークのみ修正、修正なしの修正方法を提案する。数十人の筆記データを使い、閾値別に平均文字修正数を算出した。実験結果より閾値がある値以上だとあまりストロークを修正せず、閾値がある数値付近の場合文字の約半分のストロークを修正することがわかった。文字の半分以上のストロークが乱れているならばすべて修正、半分未満ならその数だけ修正するようにした。これにより、閾値を使うことによって細かく柔軟な文字指導が可能になった。
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Research Products
(5 results)