2006 Fiscal Year Annual Research Report
動的なニューラルネットワークによる情報統合モデルとそのハードウェア化
Project/Area Number |
17700226
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
金丸 隆志 工学院大学, グローバルエンジニアリング学部, 講師 (10334468)
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Keywords | ニューラルネットワーク / ダイナミクス / 情報統合 / ハードウェア / デジタル回路 |
Research Abstract |
生体の脳は視覚、聴覚、触覚など様々な入力を受け取り、その情報を統合した上で運動などの出力を外界に対して働きがける。この多様な入力に対する個別の情報処理のメカニズムは徐々に明らかになりつつあるが、その統合のメカニズムには不明な点が多く、その解明をソフトウェアとハードウェアの両面から目指すのが本研究である。 ソフトウェア面では主に統計物理的手法を用いた隻団運動解析を数値解析の手法を用いて行っている。咋年度はパルス素子の連想記憶モデルの数値的解析を行い、神経素子集団間の同期と非同期の組み換えという観点から集団間連携のモデル化を行った。この結果は今年度の日本神経回路学会奨励賞として結実した、今年度はそれよりもミクロスコピックな観点から、集団「間」ではなく集団「内」の同期ダイナミクスを調べた。その結果、同期した集団内においても神経素子一つ一つの同期の程度は弱いと言うstochastic synchrony of chaosという現象が見出された。これは、一様な集団内であってもぐ一つ一つの神経素子は多様な運動に関与し得るということを示唆しており、今後のモデル研究において考慮すべき点が増えたことになる。 一方、ハードウェア面としては、理論研究に対するアプリケーションとしてロボットの制御回路を製作した。ロボット自体は現在価格競争が進んでいるホビー用の二足歩行ロボットの部品を流用するが、それをAD/DA変換ボード等を介してPCから自由にコントロールをするためには周辺回路が必要となる。そのための回路を今回はマイコンを用いて作成した。
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