2005 Fiscal Year Annual Research Report
パターン・シンボル処理のシームレスな統合による自律ナビゲーションに関する研究
Project/Area Number |
17700229
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
橋山 智訓 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (70283405)
|
Keywords | ソフトコンピューティング / 情報システム / 自己組織化 |
Research Abstract |
自律移動ロボットの高度化に伴い、我々の日常生活の中で、時間と空間を共有することになる汎用パーソナルロボットが開発されつつある。これらのロボットと人間が、時間および空間を共有することを自然な形で実現するためのシステム構築には、自律移動のために必要な環境地図の自動作成が必要である。そのために解決すべき問題点のうち、研究初年度である本年度は、具体的な工学的問題として以下の問題を解決する手法について研究を行った。 ・ランドマークの自動設定方法 自律移動の指標となるランドマークがロボット自身により設定されることで、自律移動を可能とする。具体的には、自律移動ロボットのカメラから得られる画像中の色情報に着目して、ランドマークの自動設定方について検討した。投入された環境内で、自律移動ロボットは自由に動き回り、画像系列を取得する。得られた画像系列を色情報に関してクラスタリングすることで、特徴空間を構成する。クラスタリングには自己増殖型自己組織化特徴マップを利用することとした。クラスタリングにより、取得画像群内における特徴的な色情報を得ることができる。これらをランドマークとすることを提案し、得られた特徴群を画像処理フィルタとして用いることもあわせて提案した。これらの手法により、環境内での特徴的な色情報をもつ画像が特定できることになり、その画像がランドマークに対応する。ランドマークとして設定された画像と、現在得られる画像とのフィルタ処理後の特徴量を比較することで、ロボットは動作中に自己位置を推定することができる。 実際に、自律移動ロボットであるAIBOを利用し、本手法の有用性について実機による実験・検証を行った。その結果、たとえば、環境内にある植木などをランドマークとして自動設定し、また、移動中に得られる画像とのマッチングにより適切に対応させることができることを確認した。
|