2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17700236
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
巽 啓司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30304017)
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Keywords | カオス / 大域的最適化 / メタヒューリスティックス / 多点探索 / ダイナミクス |
Research Abstract |
(1)最適化問題への適用:カオスの生成方法として、申請者がすでに提案したアフィン変換法を用いた手法を、カオスメタヒューリスティック解法と組み合わせ、実際に最適化手法(多数の局所解をもつ連続凹最適化問題や、NP困難な問題の2次割当問題)に適用してその性能を検証し、アフィン変換法によるカオス点列が、従来の方法に比べ最適化問題の解法に使用する上で適切であることを確かめた。その際申請者が、既に連続最適化問題へのカオスメタヒューリスティック解法として提案したカオス多点探索法を組み合せ問題に適用できるよう、拡張を行った。 (2)新しいカオス生成方法の提案:求解したい目的関数に、人為的に摂動項として正弦波を加え、勾配法を適用することでカオスを生成する方法を提案した。これにより、従来法で問題となっていた「窓」と呼ばれるカオスが生成されない領域を大幅に減少させ、従来法によるカオス点列が制約領域の端に偏在する欠点を解消するなど、諸問題を解決できることを、数値実験と理論的考察の両面から示した。また、従来法では不明であった、カオスが生成される十分条件を理論的に導出し、実験によっても確認した。そのことにより比較的小さなステップサイズでの求解が可能となり、それが解探索に有効であることも確認した。さらに、複数のカオスメタヒューリスティック解法と組み合わせ、いくつかの連続大域的最適化問題に適用し、提案法の有効性を確認した。
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