2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17700236
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
巽 啓司 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (30304017)
|
Keywords | カオス / 大域的最適化問題 / Particle Swarm Optimization / 解の多様性 / 分岐 / メタヒューリスティクス / ダイナミクス |
Research Abstract |
申請者が前年度提案した新しいカオス生成方法(摂動項として正弦波を加え勾配法を適用することでカオスを生成する方法)を付加した新しいParticle swarm optimization法を提案した.Particle Swarm optimization法は,群を為す動物の行動に発想を得た,パーティクルと呼ばれる多数の探索点を同時に更新していく新しいメタヒューリスティック解法であり,最近注目を集めている方法である.申請者はこの方法の大域的探索能力を向上させるため,摂動項を加えた新しいカオスパーティクルと従来のノーマルパーティクルを混在させた方法を提案し,連続大域的最適化問題のベンチマーク問題に適用した数値実験で,その有効性を確認した.提案法は,各パーティルが保持する自身で発見した局所最良解と,群全体が発見した大域的最良解の情報を利用しながらカオスを生成する新しい方法であり,よく知られたカオスを生成する関数を組み込むことで大域的探索を行う従来法とは大きく異なり,適用する問題に適したカオスを生成する方法である.また,カオスが生成される十分条件を理論的に導出し,それを実験により確認することで,従来法に対し増加するパラメータの設定基準を示した. さらに,提案したParticle swarm optimization法の改良を進めるため,・局所最良解と,大域的最良解を個別に探索可能なカオス的なダイナミクスを提案し,その挙動や求解能力,カオス生成条件について解析を行った.
|