2006 Fiscal Year Annual Research Report
多変量競合危険データのセミパラメトリック分析法とその医学データへの応用
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17700273
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴川 晶夫 北海道大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (00277287)
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Keywords | 打切りデータ / ハザード関数 / 生存時間 |
Research Abstract |
本研究は,多変量競合危険データ解析のためのセミパラメトリックモデルを構築し,そのモデルに基づく分析手法を開発することを目的としている。また,癌の再発時間データや透析患者のカテーテル感染時間データなど,様々な実際の医学データにそれを適用することによって,その医学データへの応用上の有効性や問題点を明らかにすることを目的としている。 理論面では,開発されたセミパラメトリック手法がノンパラメトリック手法に比べてどの程度効率的であるかを明らかにした(漸近相対効率の評価,シミュレーションによる推定誤差評価などによる)。また,医学データへの応用面では,セミパラメトリックモデルの妥当性や原因別ハザード関数や変量間の関連性(例えば,癌の1度目の再発時間と2度目の再発時間の再発部位別関連性など)をどのように評価・表示すべきであるかについて統計学と医学の両方の立場から検証を行った。 具体的には、17年度に定式化した分析法の推測効率に関する理論的・数値的検討を行った。また,実際の医学データに適用して応用上の問題点などを明確化し,手法の更なる改良・拡張を行った。 効率評価については、セミパラメトリック推定量の効率を理論的(漸近的)に評価した。また,シミュレーション実験によって,推定量の推定誤差などを数値的に評価した。医学的立場からの有効性の検証については、様々な医学データに対して開発手法を適用し,その有効性や問題点を医学的立場から検証した。特に,結果の解釈の仕方やその表示法(原因別ハザード関数の視覚的表示法など)について検討した。
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Research Products
(5 results)