2006 Fiscal Year Annual Research Report
ノンパラメトリック回帰による多次元構造の探索:推定方式の改良と実装
Project/Area Number |
17700280
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂本 亘 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教授 (70304029)
|
Keywords | ノンパラメトリック回帰 / 非線形構造の探索 / 交互作用の推定 / MARS / 回帰スプライン / 経験Bayes法 / 罰則付き尤度接近法 / 周辺尤度 |
Research Abstract |
本研究は、非線形構造の探索・診断という観点からノンパラメトリック回帰の方法論を再整備し、ノンパラメトリック回帰をより強力な探索的データ解析の道具にすることを目的とする。とくに交互作用効果を含む多次元ノンパラメトリック回帰モデルの有用性を探る。 前年度に提案した、多変量適応的回帰スプライン(MARS)における経験Bayes法による基底関数および節点の選定方式について、本年度は、より汎用性が高くかつ高速な計算が可能となるものを目指し、Fortranによるソフトウェアの開発を行った。さらに、数種の事例データに対して、開発したソフトウェアを用いて既存の(Friedmanによって提案された)MARSとの比較を行った。 既存のMARSは一般化交差確認法をベースに基底関数および節点の選定を行っており、予測性能が良好であるものの、多数個の基底関数を生成し、不安定な推定関数をもたらすことが経験的に分かっていた。そこで、ブートストラップ法による検証を行ったところ、経験Bayes MARSは既存のMARSよりも少数個の基底関数を生成し、推定性能が安定していることが示唆された。とくに2値応答の場合には顕著な結果を示した。 今後の実施計画として、経験Bayes MARSによって交互作用効果を適切に抽出しうるかどうかについて、シミュレーションによる性能評価を行う予定である。さらに、経験Bayes MARSのソフトウェアの整備を行うとともに、種々のモデルへの拡張などについても研究する予定である。
|
Research Products
(1 results)