2005 Fiscal Year Annual Research Report
小脳性運動失調モデルマウスtambaleanteの原因遺伝子同定研究
Project/Area Number |
17700378
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
真下 知士 京都大学, 医学研究科, COE助教授 (80397554)
|
Keywords | マウス / 小脳 / プルキンエ細胞 / 運動失調 / 遺伝解析 / ポジショナルクローニング / トランスジェニック / 疾患モデル |
Research Abstract |
Tambaleante(tbl)マウスは、生後約2ヶ月頃から急速に小脳プルキニエ細胞を変性脱落し、歩行異常を示す小脳性運動失調モデルマウスである。本研究は、このtambaleanteマウスのプルキンエ細胞変性脱落に関する原因遺伝子を同定し、分子レベルでの病態発症メカニズムの解明を目的としている。 tbl遺伝子座が存在するマウス第9染色体上約2.0cM(1.0Mb)領域内において、マウスゲノムデータベースからゲノムシークエンス情報を入手した。ゲノムシークエンス情報から、領域内に存在するマイクロサテライトマーカーを用いたPCR法により、BACコンティグを作成した。 該当領域の遺伝子物理地図から10個の候補遺伝子を選抜した。遺伝子機能、発現部位等からもっとも原因遺伝子として可能性が高いと考えるいくつかの遺伝子のcDNA塩基配列を決定した。その結果、一つの候補遺伝子のある保存されたドメイン領域において、tblマウスとコントロールDWマウスとの間にミスセンス変異を引きおこす塩基配列置換を発見した。 現在、ミスセンス変異の同定された候補遺伝子を含んだBACクローンをDBF1由来受精卵200個に顕微注入して、BACトランスジェニックマウスを作出している。
|