2007 Fiscal Year Annual Research Report
心血管デバイス装着に伴う心筋細胞電気生理応答のシミレーション解析
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17700388
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大内 克洋 Tokyo Medical and Dental University, 生体材料工学研究所, 助教 (20322084)
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Keywords | 心筋細胞 / 活動電位 / 補助人工心臓 / 心補助効果 / 機械電気帰還現象 / 数値シミュレーション / 心機能回復 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
心血管デバイス特に循環補助デバイス装着時の積極的な心機能回復治療確立を目指し、循環補助デバイス装着による心筋への圧力・容積負荷低減効果が心筋電気生理に及ぼす影響についてコンピュータシミュレーションによる検討を行った。活動電位モデル(LRd model)に収縮張力モデル(NL model)を組み合わせ、更に心筋の機械電気帰還現象を再現するために機械受容チャネルモデルを導入し、心筋電気機械モデルを構築し検討した。機械受容チャネルモデルには、陽イオン非選択的でほぼ直線性の電流-電圧特性を持つモデルを採用した。循環補助デバイス装着により心筋へ加えられる力学的負荷の低減効果を想定し、等尺性収縮時をコントロールとした場合の等張性収縮時(発生張力を制限)の心筋細胞膜活動電位への影響について計算し比較した。その結果、等尺性収縮と等張性収縮とで活動電位波形への大きな影響は見られなかったが、病的心筋を想定した細胞内カルシウム過負荷状態においては、活動電位持続時間が延長する不整脈惹起性応答が見られた。正常心筋・病的心筋どちらの場合においても、機械受容チャネルの影響はごく限られたものでしかなかったが、現段階では機械受容チャネルのモデル化において過小評価している可能性も考えられ、また本モデルが単一セルのモデルに限った検討を行っていることからも、機械受容チャネルの影響を反映させる条件の再検討も必要であると考えられた。今後は本シミュレーション結果で得られた、収縮様態の差異による不整脈惹起性応答に関して実験的手法及びモデル化の再検討を含め更に詳細な検討を進める予定である。
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