2005 Fiscal Year Annual Research Report
多視点カメラ画像から作製した体表面形状モデルを用いた患者体内の骨格,筋動態の推定
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17700429
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
大竹 義人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80349563)
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Keywords | コンピュータグラフィックス / バーチャルリアリティ / 動作解析 / 四次元画像 / 人体モデル |
Research Abstract |
1.体表面モデル構築の高精度化、高速化を目指したDSVCシステムの改良 本研究で最終的に目的としている被験者個別の骨格形状の推定を行うために、より高精度かつ高速に体表面モデルの構築が可能となるように現状のDSVCシステムを改良した。まず、三次元形状復元の精度向上を目的として、各カメラのキャリブレーション結果データを元に撮影した画像の歪み補正を行った。赤外線マーカーを用いた三次元位置計測装置を用いて歪み補正処理後の三次元位置計測精度を検証した結果、歪み補正前に比べ誤差は約1/5程度まで低減されていることがわかった。また、臨床での実用的な利用を可能とするためにPCクラスタによる並列化処理を効率的に行うことで、システムのキャリブレーションを高速化した。ここではキャリブレーションのために必要となる撮影画像の二値化処理、円抽出処理等を32台のPCクラスタを用いて平行に行うことで、約5分でキャリブレーションを完了することが可能となった。 2.色情報を有する体表面モデルの構築 従来のアルゴリズムで構築される三角形ポリゴンにより表現された体表面モデルに対し、臨床での患者動作の観察という側面からも重要となる皮膚の色や衣服の色などの色情報を付加した。ここでは照明とカメラの位置関係により変化する陰などの影響をできるだけ排除し、実際の対象物の色をできるだけ高い精度で再現するため、対象とするポリゴンを最も正面に近い位置で撮影したカメラからの色情報を取得する、という考え方に基づく新たなアルゴリズムを開発した。本システムでは特に、他施設での関連研究に比べ撮影するカメラの台数が多いため本手法が有効と考えた。体表面の色を高精度に再現可能となったことで、リハビリテーションや整形外科における臨床利用が可能なレベルに大きく近づいたと考える。
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