2007 Fiscal Year Annual Research Report
イオンマイクロサージャーリー用リアルタイム3次元線量計測法に関する研究
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17700432
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
及川 将一 Japan Atomic Energy Agency, 放射線高度利用施設部, 協力研究員 (10391301)
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Keywords | 加速器 / 放射線、X線、粒子線 |
Research Abstract |
本年度は、多段発光検出システムの検出系および計測回路系においてノイズ対策等の調整を進め、多段同時計測による3次元発光強度分布測定の実現を目指して技術開発を行った。 1.S/N比を向上させるため、3MVシングルエンド加速器から発生したH^+ビームを用い、検出系の遮光や、計測回路系のノイズ除去等の調整を実施した。 2.1で実施した調整の後、ビームサイズ1μm程度のH^+マイクロビームをアクリル製飛程調節器上に走査(50-100μm^2)しながら照射し、構築した多段発光検出システムにより透過したイオンの発光信号の計測を行った。この時、ビーム軸と検出器軸のミスアライメント等により最終段(3段目)で有効な発光信号を検出することが出来ず、透過イオンのエネルギーロスに対応した発光信号は2段同時計測するだけに留まった。今後、軸・角度調整機構の付加など検出器固定チェンバーの設計を見直し、改良を施す必要がある。 3.2において3段目を除く2段目までの検出器で取得された発光信号を、検出イベント毎にビームの走査位置情報と共にPCに取り込み、複数段の2次元発光強度分布を同時計測することに成功した。このことから、積層シンチレータを用いた本計測手法による3次元測定の可能性が示唆された。しかし、イベント数が多い状況において信号処理速度の問題によりパイルアップや数え落としが起こっており、現状で検出効率が低いことからフィルム線量計等による照射線量との相関を調べるまでに至っていない。今後、高計数率に対応するために計測回路系のマッチングを精査し、検出効率の向上へ向けた技術開発が必要である。
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Research Products
(3 results)