2005 Fiscal Year Annual Research Report
文脈依存性眼球運動課題を用いた半側空間無視の定量的評価と反復経頭蓋磁気刺激の影響
Project/Area Number |
17700438
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古澤 義人 東北大学, 病院, 医員 (70396498)
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Keywords | 脳神経疾患 / リハビリテーション / 神経科学 |
Research Abstract |
半側空間無視に対する磁気刺激治療の効果の定量的評価を行うことを目的とし、視覚性課題による眼球運動測定のシステムを作成した。課題はスクリーン上にターゲットをコンピューター制御によって提示させ視覚探索を行う。最初に画面の中央の固視点を一定時間固視した後に周辺のランダムな位置にターゲットを提示し、ターゲットへの眼球運動による探索を行う。被験者の頭位を軽く固定し眼位測定装置にて眼球運動をモニターする。課題遂行中の眼球運動の軌跡、反応時間を解析して評価を行う。 また単純な視覚探索に加え、様々な条件を設定して課題を行う予定である。(1)課題開始の合図に視覚以外の感覚モダリティを用いること。(2)頭位固定と非固定。(3)体軸を変換した場合。(4)手の運動によるターゲット探索運動も同時に行う(タッチパネル液晶ディスプレイを使用)。 平成17年度は、東北大学倫理委員会にて本実験遂行の承認を受けた。現在システムの構築を行い動作検証を行っている。平成18年度の予定としては、まず健常者のボランティアを対象とし、磁気刺激は行わず行動実験のみを行い健常者におけるテストデーターを収集する。次に半側空間無視を有する患者について、経頭蓋反復磁気刺激の前後において当システムを用いた眼球運動測定を行い効果の評価を行う。経頭蓋反復磁気刺激は当研究室にて以前から施行し有効性の確認がされており、本研究でも同様の刺激方法を用いる。また従来の空間無視に対する検査バッテリーであるBITなども平衡して行い本システムによる評価との比較検討を行う。
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