2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト随意運動時における筋出力および関節角度変化が運動関連脳磁場に与える影響
Project/Area Number |
17700460
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
大西 秀明 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (90339953)
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Keywords | 脳磁場 / 運動関連脳磁場 / 運動強度 |
Research Abstract |
【目的】運動強度(筋出力および関節運動可動範囲)の違いが運動関連脳磁場(MRCF)に及ぼす影響を検討する.【対象および方法】対象は予め同意の得られた健常男性8名であった.MRCFの計測には,306チャネル全頭型脳磁界計測装置(Neuromag)を使用し,1)抵抗なし示指伸展運動,2)抵抗あり示指伸展運動,3)抵抗なしで関節運動が少ない示指伸展運動の3種類を動作課題として,MRCFおよび示指伸筋筋電図を記録した.運動課題は,5秒に1回程度の頻度で自発的に行わせた.MRCFデータは運動開始をトリガーとして50回以上の加算平均を行い,0.5Hzから10Hzのバンドパスフィルタ処理を行った.【結果および考察】3条件の示指伸展運動時において8名の被験者全てにおいてMRCF波形を明確に観察することができた.筋収縮力の増加に伴い,運動磁場(MF)の振幅が大きくなった.また,関節運動の少ない課題においては運動誘発磁場(MEF)第一成分の振幅が小さくなった.筋電信号の発現をトリガーとした場合,抵抗なしでの示指伸展運動時におけるMFおよびMEFのピークと運動開始トリガーの時間はそれぞれ-25.6±8.3msec,85.1±11.3msecおよび45.5±11.9msecであった.一方,抵抗運動時におけるMFおよびMEFのピークと運動開始トリガーの時間はそれぞれ-22.0±6.7msec,87.3±4.5msecおよび74.6±11.3msecであった.筋電信号発現からMEFピークまでの時間は,抵抗なしと抵抗ありの運動で有意な差が認められなかったが,筋電信号発現から関節運動開始を示すトリガーまでの時間は抵抗なしと抵抗ありで有意な差が認められた.これらのことから,MFの振幅が筋収縮強度を反映することと,MEF波形が関節運動感覚や表在感覚を反映しているものではなく,筋紡錘または腱紡錘を受容器とした深部固有感覚を反映しているものと考えられた。
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Research Products
(1 results)