2005 Fiscal Year Annual Research Report
小学生におけるバランス能力向上プログラムの開発研究
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17700470
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鞠子 佳香 筑波大学, 大学院・人間問総合科学研究科, 準研究員 (60375475)
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Keywords | バランス能力 / Gボール / 小学生 / プログラム開発 |
Research Abstract |
Gボールを使用したバランス運動に関して下記の調査を実施し、その研究の一部について第56回日本体育学会にて発表(発表題目:児童におけるバランス能力向上プログラムの開発に関する一考察)を行った。 研究概要 1)研究目的 小学生5、6年生86名にGボールで静的・動的なバランス運動を中心に構成された授業を4時間実施した。そのうち無作為に抽出した30名を対象に指導の前後でGボールを使用したバランス動作に関しての変容を調べた。これによって得られたデータから座位姿勢でのGボールバランス動作における形態的特徴、技術的特徴を明らかにすることを目的とした。 2)研究方法 Gボールでの座位バランス動作について対象者の側方からデジタルビデオカメラで撮影し、授業開始時1時間目と授業終了時4時間目に撮影を行い次の項目で測定、動作分析を行った。(1)バランス持続時間(2)落下時の着地回数の変容(3)動作変容(腰部角度の変容) 3)研究結果 (1)4時間のGボール単元で児童の座位バランス動作の持続時間は大きく伸びた。(2)腰角度の変化では、1時間目に比べて4時間目は腰角度が減少した。(3)1時間目と比べて4時間目に最も記録が伸びた児童は、1時間目に比べて腰角度が減少した。1時間目は上体が後傾し、膝が腰部より下がっており、腰部でボール後面に乗り込む動作が見られなかったためバランス動作が上手くとれなかったが、4時間目には上体がわずかに前傾し、膝が腰部より上がっており、腰部の乗り込み動作が見られるようになっていた。(4)4時間目に記録の伸びなかった児童は、4時間目になっても上体が後傾し、腰部の乗り込み動作が十分見られなかった。Gボールの座位バランス動作では、腰部でGボールに乗り込む動作が必要な技術要素の一つであることが明らかになった。
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