2005 Fiscal Year Annual Research Report
走幅跳の技能学得を目指した下位教材の開発-小中学生を対象として-
Project/Area Number |
17700473
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
木越 清信 愛知教育大学, 教育学部, 助手 (20378235)
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Keywords | 走幅跳 / 垂直跳 / リバウンドジャンプ / 接地時間 / リバウンドジャンプindex |
Research Abstract |
本研究の目的は,小学生における走幅跳の跳躍距離に影響を及ぼす要因を,バリスティックな跳躍運動である5回連続リバウンドジャンプと一般的な跳躍運動である垂直跳に着目して検討することであった。被験者には,小学4年生の男子54名,女子74名および小学6年生の男子85名,女子68名の計281名を用いた。 主な結果は以下の通りである。走幅跳の跳躍距離は,男女ともに,小学校6年生が4年生と比較して有意に高い値を示した。垂直跳およびリバウンドジャンプの跳躍高は,男女ともに小学校6年生が4年生と比較して有意に高い値を示した。しかし,リバウンドジャンプの接地時間は,女子では小学校4年生が6年生と比較して有意に低い値(有意に短い接地時間)を示した。各学年の男女ともに,走幅跳の跳躍距離と垂直跳の跳躍高,リバウンドジャンプの跳躍高およびIndexとの間に有意な正の相関関係が認められた。また,走幅跳の跳躍距離とリバウンドジャンプの接地時間との間には,有意な負の相関関係が認められた。 これらのことから,バリスティックな跳躍運動において,接地時間を短くする能力は,特別な運動経験がなければ経年的に発達するものではなく,低下する可能性すらあることが示唆された。また,走幅跳の跳躍距離の向上に対して,瞬発的な脚伸展力の向上のみならず,伸張性の収縮力の向上および運動を予測する能力の向上も必要とされることが示唆された。 今後,本研究において得られた結果を基に,走幅跳の技能習得を目指した下位教材を開発し,その効果を検討する必要があろう。
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