2005 Fiscal Year Annual Research Report
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17700509
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Research Institution | Biwako Seikei Sport College |
Principal Investigator |
松岡 宏高 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 講師 (10367914)
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Research Abstract |
本研究の目的である「地域密着型スポーツ組織の地域づくりにおける活動の現状を把握し、それらの活動が地域住民であるクラブ会員やスポーツチームの観戦者およびファンのクラブやチームに対するコミットメントと地域アイデンティティの形成にどのような効果を与えているのかを探ること」のため、本年度はまず、プロスポーツクラブへのインタビュー、および地域のスポーツクラブの活動状況に関する情報収集を通して、スポーツ組織の地域との連携や地域活性化に関する取り組みの現状把握を試みた。 プロスポーツクラブに関しては、Jリーグに属する5クラブとbjリーグ(プロバスケットボール)の3クラブについて情報収集を行った。その結果、各クラブにおいて地域に根差したクラブづくりは重要課題とされており、さまざまな地域貢献活動の実施状況を把握することができた。ただ、それらの取り組みのクラブ内での重要度や取り組み体制についてはクラブ間で格差があり、また、クラブ内でも地域貢献に対する考え方には温度差があることが確認できた。これからのクラブ経営において、地域密着をクラブ全体で最重要課題としているクラブもあれば、担当者だけがそのように考えているクラブもあった。 地域スポーツクラブの活動状況に関しては、石川県かほく市、滋賀県野洲市と甲賀市でそれぞれ活動するクラブ、および京都府広域スポーツセンターから情報収集を行った。各クラブが、実際にまちづくりに役立っているのか、また、会員は地域およびクラブに対してどの程度アイデンティティを持っているのかについては、クラブマネジャーやスタッフも把握する必要があると感じていることがわかった。質問紙調査の結果、このようなクラブ、地域、住民(会員)の関係についてはクラブ間で格差があることが確認できた。
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