2007 Fiscal Year Annual Research Report
内臓脂肪のオーダーメイド減量プログラム及び効果的なリバウンド防止法の開発
Project/Area Number |
17700521
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大藏 倫博 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60396611)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 内臓脂肪 / 運動実践 / 食事改善 / ハイリスク肥満 / 体重減少量 |
Research Abstract |
本年度を含む3年間の研究期間中に対象とした者は,3ヶ月間の減量介入試験に参加した男性51名(年齢48±11歳BMI 28±3 kg/m^2)および女性456名(年齢49±9歳BMI 28±3 kg/m^2)であった。3ヶ月間の減量前後に,体重,内臓脂肪面積及びメタボリックシンドローム(MS)危険因子を測定した。 (1)個別減量目標値の設定に関する検討 3ヶ月間の減量指導によってMS危険因子数が減少するための条件を検討したところ,体重減少量が9 kg以上であるとMS危険因子が改善しやすいことがわかった。また,食事療法に運動療法を加えることによってMS罹患率は3.82倍も改善しやすくなることが示唆された。 (2)遺伝的情報が体重減少量に与える影響 3ヶ月間の減量前後に体重,内臓脂肪面積及びMS危険因子を測定し,164名の血液サンプルからDNAを抽出し,63個の遺伝子に含まれる188個のSNPを解析することで,体重減少量と関連する候補遺伝子を数個確認した。 (3)効果的なリバウンド防止法の開発 114名の女性を対象に3ヶ月間の減量教室期間中は1200 kcal/dの食事療法を指導し,そのうち79名は加えて1000 kcal/wkの運動療法を指示した。3ヶ月間で体重は8.6 kg減少し,平均3.6年間で3.9 kgリバウンドしたが,減量に伴って改善した内臓脂肪面積,収縮期および拡張期血圧,中性脂肪,空腹時血糖は概ね減量達成時の水準が保たれていた。内臓脂肪面積は食事群に比べて食事+運動群で有意に増加していた(P〈0.01)。その他の心血管疾患リスクの変化に有意な交互作用はみとめられなかったことから,減量介入期間における1000 kcal/wk程度の運動療法は長期的な体重管理および心血管疾患リスクに顕著な効果をもたらさない可能性が示唆された。
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Research Products
(29 results)