2005 Fiscal Year Annual Research Report
フィードバック制御特性に基づいた身体活動量の測定方法の開発
Project/Area Number |
17700523
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
高橋 信二 東北学院大学, 教養学部, 講師 (50375482)
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Keywords | 身体活動量 / フィードバック制御 / METs / 加速度計 / 妥当性研究 |
Research Abstract |
現在,身体活動量(METs)の評価方法として多くの加速度計が利用されている.加速度計による測定には,1)ジャンプや走行などの活動時における系統的測定誤差,2)加速度データからMETsを推定する方程式モデルが生体応答の非線形的特性を考慮していない,という問題がある.多様な活動時において正確に身体活動量を測定する機器および推定方法が必要とされている. 筆者はこれまでに,実験室的研究(自転車運動)において,生体応答のフィードバック制御特性を考慮したMETsの推定方法(FCS法)を開発し,その測定精度を報告している.本研究では,FCS法を日常生活(歩・走行運動)に適用することを目的とし,【課題1】日常生活における物理的強度の測定精度,【課題2】フィードバック制御特性を考慮した方法による身体活動量の測定,を検討している. 本年度は,FCS法の実用性拡大に必要不可欠である物理的強度測定器の妥当性および測定精度を検討した.代表的な加速度計である1軸加速度計(A sensor)と近年開発された加速度と角速度を同時測定可能なジャイロセンサ搭載型加速度計(G-A sensor)の妥当性および測定精度をトレッドミルによる歩行・走行テストとフィールドテスト(ストレッチ,ジャンプ運動など)により比較した.その結果,妥当基準(METs)に対するG-A sensorの相関係数(r=0.89以上)は,A sensor (r=0.86以上)と同程度に高い妥当性を示した.一方,測定精度では,A sensorが走行運動,ストレッチにおいて系統的誤差(平均誤差3.0METs)を示したのに対して,G-A sensorの誤差(平均誤差1.9METs)に系統性は認められなかった.以上の結果より,多様な活動時おける身体活動量測定機器として,G-A sensorはA sensorより良好な測定精度を有することが確認された.
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Research Products
(2 results)