2005 Fiscal Year Annual Research Report
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17700541
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Research Institution | Yonezawa women's junior college |
Principal Investigator |
加藤 守匡 山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 講師 (20399330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
征矢 英昭 国立大学法人筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (50221346)
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Keywords | ペダリング運動 / 胃電図 / 脳波 / 心拍変動解析 |
Research Abstract |
運動はエネルギー消費活動であり、消費されたエネルギー補償のためにも運動後の消化管活動の検討は重要と考えられる。また、胃の運動機能が身体的・精神的ストレスの影響を受けやすいことから、身体運動に対する胃の反応を脳活動と対応して検討することは必要である。本研究では脳波及び胃電図法を用いて脳腸連関を活性化させる運動強度について検討した。 被験者は健常男性10名に6時間以上の絶食後に実験室へ来室してもらい自転車エルゴメーターによる最大漸増負荷テスト及び運動無しの条件を実施した。実験は1日1条件とし、実験間における自律神経、内分泌反応の日内変動の影響を小さくするために2条件の測定を同時刻に実施した。測定項目は胃電図による胃電気活動、心電図、脳波であり、自転車エルゴメーター上で安静20分間、最大運動及び運動無し終了後の回復期20間を解析対象とした。最大漸増負荷テスト時には、呼気ガス分析器により最大酸素摂取量の測定を行い、オールアウトの評価は規定のペダル回転数の維持が困難になった状態とした。 各被験者の最大酸素摂取量は平均41.1±2.9(ml/min/kg)であり、最大運動後の心拍数は運動前に比較し最大運動後20分間有意な増大を示した。胃電気活動は運動前に比較し有意な増大を示したものの、収縮周期の不安定性が認められた。また、心電図から心拍変動解析により評価した自律神経活動は運動前に比較して運動後に副交感神経活動の抑制が認められた。脳波は、覚醒を表すβ波成分が運動前に比較して運動後に有意な増大を示した。 以上の結果から、最大運動は脳の覚醒水準を高め交感神経活動を活性化し胃の収縮リズムを乱すことから胃の排出機能が抑制されることが示唆された。
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