2005 Fiscal Year Annual Research Report
大型店徹退に対する地域社会の対応と商業施設の適正な立地に関する研究
Project/Area Number |
17700554
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Research Institution | Shokei Junior College |
Principal Investigator |
井上 芳恵 尚絅短期大学, 家政科, 講師 (20342412)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 人間生活環境 / 政策研究 / 大型店撤退 / 商業施設 |
Research Abstract |
国内においては、まちづくり3法の改正が検討、決定される中で、国の各検討機関の審議内容について、インターネットで情報収集を行い議論の動向や各地の状況について把握した。また、シンポジウムやセミナーに参加し、大型店に対する独自の対応策や広域調整を検討・実施している先進事例に関する情報収集を行った。また九州における大型店撤退事例については、新聞報道、自治体へのヒアリング等により、撤退後の経過に関する情報収集を継続的に行った。 これまで大型店の撤退に対する対応はほとんど見られなかったが、地域に与える影響の大きさから、法改正の中でも撤退への対応の必要性が議論、検討されている。しかし、まだ十分なものではないため、今後具体的な対応策の検討が必要とされている。 海外事例では、イギリス、フランス、ドイツの中心市街地、郊外における商業施設の計画、運営のあり方について、視察、調査を実施した。3カ国の商業施設を中心とした視察、開発担当者等へのヒアリングを通じて、日本よりも開発規制の厳しいとされる欧州における中心市街地の活性化、再生に向けた取り組み、また郊外開発の状況、ショッピングセンターのマネジメント、消費空間の創造にむけた努力などについて知見を得ることができた。 ヨーロッパでは、出店時の規制があるため、我が国ほど撤退問題が深刻ではないが、大型店と商店街や自治体等地域が連携し、魅力的なまちを形成しており、我が国においてもさらに一体的なタウンマネジメントが必要となってくると考える。
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