2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17700574
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
橋本 弘子 神戸女子大学, 家政学部, 助手 (80360262)
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Keywords | 脂肪細胞 / マグネシウム / クロム / 脂肪酸遊離 |
Research Abstract |
目的:肥満を基盤としての糖尿病や高血圧、更には動脈硬化疾患など多彩な病態が問題となっている。肥満は脂肪細胞の過剰蓄積が原因であるが、脂肪細胞に関しては多くの研究が進められており、TNF-αなどの生理活性物質の報告から、脂肪細胞は単なるエネルギー備蓄細胞ではなく内分泌細胞であることが示されつつある。 一方、微量元素は生体内の生理機能において多くの機能を担う重要な物質であることから、本研究では、微量元素が脂肪細胞の代謝を促進または抑制する可能性を検討した。 方法:8週齢Wistar系ラットの生殖器周囲脂肪を摘出し、コラゲナーゼの入った緩衝液中にて細胞を調整後、約1.0×10^6個の細胞にグルコース、各微量元素(マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、クロム、セレン)を10^<-1>〜10^<-8>Mの溶液を添加し、エピネフリンを加え、3時間インキュベートした後、遊離脂肪酸の量を測定した。 結果・考察:マグネシウムは脂肪酸の遊離を上昇させ、クロムは脂肪酸の遊離を減少させる傾向が観察された。つまり、微量元素は脂肪細胞における糖・脂肪の動態に影響を与えることが示唆された。
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