2005 Fiscal Year Annual Research Report
eラーニングにおけるプロジェクト学習のメタ認知を促すモバイル学習環境の開発と評価
Project/Area Number |
17700607
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
望月 俊男 神戸大学, 学術情報基盤センター, 助手 (50379468)
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Keywords | eラーニング / モバイル学習環境 / プロジェクト学習 / 分業 / メタ認知 / 可視化 / 高等教育 / アウェアネス |
Research Abstract |
本研究ではeラーニング環境,及び大学生の多くが所持する携帯電話のようなモバイル環境から,学習者が日常的にプロジェクト学習の状況を自己評価し,その学習の進め方を自ら再構成するメタ認知を促すことを目指している.具体的には,(1)学習者がプロジェクトにおける議論・分業状態・タスク進行状況のアウェアネスを統合的にeラーニングやモバイルデバイスで確認し,操作可能なプロジェクト学習支援システムを構築し,(2)開発したシステムを大学の授業で利用し,メタ認知の促進・育成の観点から実証的に評価することを目的とする. 平成17年度の研究では,これらの研究課題について以下の成果が得られた. (a)高等教育および企業の事例分析をもとに,eラーニングにおいては,学習者が議論や分業等の学習の状態について自ら評価を行うことができる環境および教育プログラムを,適切なメディアを用いて提供する必要性をまとめた. (b)eラーニングにおける議論内容をテキストマイニングの技術を用いて可視化するソフトウェアを用いて,学習者が協調学習の進め方をリフレクションし,再構成できる有効性を示した. (c)eラーニングにおけるプロジェクト学習のメタ認知を促す上で,分業の状況をリアルタイムにメンバー間で共有し,それを柔軟に調整可能にする学習環境の必要性を,大学学部における授業実践例をもとに理論的かつ実証的に明らかにした. (d)eラーニングにおけるプロジェクト学習の分業やタスク進行状況を携帯電話に可視化するソフトウェアのデザイン要素および要件を整理した. これらの成果は,学会論文誌(主著1本),書籍分担執筆1冊,ほか国内外における複数の発表に集約して公表した.
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