Research Abstract |
文化財科学関連の文献目録作成と集成 本年度は,文化財科学関連の文献の収集,および文献目録の作成を実施した。2005年6月より,研究代表者を中心に複数の研究支援者(作業補助)により実務を開始した。日本文化財科学会および文化財保存修復学会の会誌を中心に,著者名・参考文献などから原著・複写などの文献を収集した。現在,上記会誌他データベース化された文献の7割程度の収集が終了した。 収集文献のデータベース化 CIS構築に際し,文献に関するデータベースは,著者・文献名などで検索する通常の目録型式のものと,テキスト検索が可能な型式とを準備する。目録データベースは,約3000件のデータベースを構築した。また後者は,日本文化財科学会の会誌50号までの全文テキスト化作業を実施し,現在その8割が終了し,サーバーに格納されている。 GISを基盤としたCISの構築 上記テキスト情報をSQL構造のデータベースとし,これにリレーショナルなマッピングシステムの準備を開始した。本年は,新潟・千葉県など文化財所在地・包蔵地情報が整備されている都道府県を予備的対象域とし,文化財地図のデジタイズを実施した。このなかで所在地情報に関して,座標系やコーディングに問題があるデータが多数あったため,その確認と座標系変換などに時間を要した。 実資料のデータ化 文化財実資料のデータ化も実施した。2005年9月〜10月に,大村幸弘博士および三宅裕教授の協力の下,遺跡情報統合化システムAISDASの開発を実施した。これにかかる遺跡内の遺構3Dデータ計測などを実施した。また,10月には松藤和人教授の協力を得て,現地での石器の3Dデータ計測を実施した。また,文化財一般調査のため,オマーン政府と協力し,フィールドサーヴェイのCIS化に関する実験を実施した。併せて研究の国際化を図るため,イタリアボローニャ大学との意見交換および報告会を実施した。
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