2006 Fiscal Year Annual Research Report
韓・日企業のヨーロッパ進出からみた国際的都市システムに関する地理学的研究
Project/Area Number |
17700646
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
朴 ちょん玄 大東文化大学, 国際関係学部, 助教授 (10317654)
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Keywords | 国際的都市システム / 韓国企業 / ヨーロッパ進出 / 事業所重心 / 子会社重心 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ヨーロッパにおける韓国と日本企業の企業内ネットワークからみたヨーロッパの国際的都市システムを明らかにすることである。 そこで、平成18年度の研究では、既存資料をもとに、GISを用いて、韓国企業のヨーロッパ子会社・事業所の立地パターンが空間的にどのように変化してきたのかを明らかにした。分析に際しては、1950年〜2002年まで子会社重心と事業所重心を求めて地図化した。分析結果、次の4点が読み取れた。 第1に、子会社重心と事業所重心では、その移動方向が明瞭に異なる。すなわち、子会社重心は、ブルガリアから出発し、ボスニア北西部・オーストリア西南部を経て、フランス・ベルギーへ向かい、ドイツの中部方向へ持続的に移動している。一方、事業所重心は、ロンドンを中心とするイギリスから、フランス北西部。ベルギー西武を経て、再びフランスヘ移動された後、ドイツ南部方向へと持続的に移動している。 第2に、子会社重心と事業所重心の移動方向は、最も積極的にヨーロッパ進出が展開された第2期(1987年〜1997年)を堺に大きく変化された。子会社重心と事業所重心の移動方向は、北西部→東北→東南、東南→東北→東へと、それぞれ移動し、第2期を堺に大きく変化した。 第3に、子会社と事業所いった進出形態別の重心の移動距離の格差が確認された。子会社重心と事業所重心は、それぞれ72km〜517km、70km〜247kmと移動され、子会社数重心距離が事業所数重心距離に比べて長くなっている。そして第4に、時期別の子会社重心と事業所重心の移動距離では、企業数と従業員数との間の違いが確認された。
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