2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17710010
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡邉 敦 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 研究員 (00378001)
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Keywords | 二酸化炭素 / 溶解度 / ガス交換 / 海水 / 淡水 / 全炭素 |
Research Abstract |
今年度は実験で利用する溶解度測定システムの構築を行った。第一段階として適当な溶液(海水や蒸留水)に高濃度CO_2ボンベよりCO_2をバブリングし、溶液の二酸化炭素分圧を変化させた。今回の実験では先行研究の成果を参考に、溶液に塩酸を加えてpHを下げCO_2-free airをバブリングすることで、一旦溶液中よりCO_2を除去した。その後高濃度CO_2ガスを溶液にバブリングし、溶解した全CO_2(全炭酸)量を測定することで、溶解量が理論値とおよそ等しい値になるかを検討した。現状ではCO_2をバブリングして平衡にし、その溶液中の全炭酸を測定するところまでを実施し、精度良く測定することを可能にした。測定された値はほぼ理論値に近いため、測定システムが全体として再現性良く動作していると判断された。 ガス交換量の計測に使用する二酸化炭素分圧測定装置(pCO_2計)を一部小型化した。小型化した装置でpCO_2を測定し、必要とされる精度・分解能で測定できることを確認した。 上記と平行して混合溶液の調製に必要な海水を大量入手した。海水は陸からの淡水混合が無視できる、外洋域にて採取した、淡水は、人間活動の影響をほとんど受けていない上流域で採取された、花崗岩地帯を流れる河川水を入手した。これらを実験に供するためにろ過し、塩分を測定した。今年度予定していた石灰岩地帯の河川水採取および、河川水の主要イオン組成測定は実施できなかったため、来年度の課題とする。
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