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2006 Fiscal Year Annual Research Report

カーボンナノチューブ探針に対する先端特異的な逐次合成反応技術の開発

Research Project

Project/Area Number 17710083
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

畔原 宏明  北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (00374653)

Keywords走査型プローブ顕微鏡 / カーボンナノチューブ探針 / 逐次合成 / 固相合成法
Research Abstract

1.研究の目的
固相合成の原理を利用し、カーボンナノチューブ((NT)の先端に逐次的に付加反応を行い、望みの化合物を合成する方法を開発する。
2.本年度の研究実施計画に対する研究成果
(1)表面反応の進行の追跡
金基板上を作製し、その表面において異なる2種類のチオール分子の吸着反応をマイクロコンタクトプリンティング法により行った。この金基板を電極として電気化学的に還元して得られるボルタモグラムから、2成分の自己組織化単分子膜が得られたことを確認した。またAFMを用い、摩擦像とフォースボリューム測定から得られる吸着力像により、親水性と疎水性のパターンが生じていることを確認した。市販の窒化シリコン製の探針を用いたほか、自作したCNT探針を用いることもできた。なお、フォースボリューム測定の結果より、用いたCNT探針の先端部分は部分的に磨耗することが示唆された。
(2)単一のCNT先端での逐次合成の試み
フォースカーブ測定を通して探針先端にカルボキシル基が存在することが推測されたCM探針に対し、アミノエタンチオール、ついでメルカプトプロピオン酸とのカップリング反応を行なった。反応の都度行なったフォースカーブ測定の結果は、それぞれの反応が探針先端で起こったことに対応した。このことはCNT探針の逐次的な化学修飾が可能であることを強く示唆するものであった。
3.CNT探針利用に関する今後の展望
本研究結果は、固相合成法により核酸塩基またはペプチドオリゴマー分子にて修飾されるAFM探針の実現可能性を示している。またCNTが使用により磨耗することは、その再生利用の可能性(再び化学修飾し、探針として利用)を示すものである。一方、磨耗が起こらないようなソフトなシステムを利用する、新奇な化学分析法への応用も考えられる。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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