2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17710095
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
内橋 貴之 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (30326300)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 生体分子 / 水和構造 |
Research Abstract |
1)高速フォースマッピング法の開発 高速AFMで動画撮影中に試料表面の任意の位置でフォースカーブを計測するために、高速フォースマッピング測定システムを開発した。基盤ソフトウェアの変更及びデータ取得ボードとその制御方法を改良することで、従来の高速AFM制御野の問題点を改善した。新しいシステムでは、従来の制御法では不可能であった、走査中に画像で指定した任意の位置でフォースカーブを取得出来るようになった。また、2枚のAD変換器を交互に使うことで、これまで画像取得間に生じていた数十msの遅れ時間を数μsまで短縮ですることが出来た。今 2)位相/周波数変調モードによる高速・高分解能測定の検討 Qコントロール法でQ値を10程度まで大きくした状態で、探針先端を試料に周期的に接触させてカンチレバーの振幅・位相・周波数信号の過渡応答を計測した。振幅では、過渡応答により定常状態に至るまで数十μs必要なのに対して、位相信号は数μsで応答し大きなQ値でも高速走査可能なことが実証できた。一方、周波数信号の方は検出回路内部ににバンドパスフィルターが組み込まれていることから位相遅れが生じ、位相検出に比べて応答性が著しく悪いことが判明した。これらの結果より、位相フィードバック制御が高速かつ高感度な計測に適用できることが分かった。今後、実際にタンパク質試料に適用し、位相信号によるタンパク質近傍での水和力の計測動を進めていく。
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